素人と落語と書評

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「白鵬、日本国籍取得の意向」を考える


白鵬、日本国籍取得の意向 将来「白鵬親方」誕生へ - 大相撲 : 日刊スポーツ

 

力こそ全ての角界で、長年綱を張ってきた白鵬

異常な強さと、日本人の卑屈さが相まって、冷遇されてきた感がある。他に例を見ない功績に、人は目が慣れすぎてしまったのだろうか。一時期の露骨な日本人関取に対するコールなど、正視に耐えない場面がここ数年は特に多かった。

遊離軟骨による痛みなど、身体の不調は紛れもなくあるが、ここ最近の復調は本当に嬉しくある。

 

そんな白鵬が(真偽はとかく)記事の通り、日本国籍を取得するという。国籍を変えるというのはとても重い決断であったに違いない。

日本は侵略の歴史がないので、国家に対する強い思いはあまりないのかもしれないが、例えばユダヤ人であったり、イスラム圏であったり、国家の動静が常に他者によって脅かされてきた人々にとって、国籍を変えると言うのはとても辛かったと思う。

中国の文化革命のように国家に辟易したのではなく、仕方なく国籍を変えた訳なので、そこはもう少し想いを汲み取って欲しいなぁと考える。

 

確かに、相撲という伝統を守る中で、国籍というのは重要な問題だったのかもしれない。

ただ、国籍とはある意味、人間という枠組みの中の抽象概念であり、妄想(国籍を証明する術は、一般的に書面上の話でしかない)である以上、そこに拘泥することが本当に正しいことなのかは疑問が残るような気がする。

国籍が、相撲の本質を歪めてしまうとは思えないのだ。

そうした意味で、引いた白鵬は土俵外でも素晴らしいと称賛したくなるが、これを当然と思うメンタリティを、日本人や相撲関係者は持ってほしくないと、一外野として強く思う。

 

今日も偉そうにすいません。

「役所の仕事を面白く」が私の全てだった

「あなたの座右の銘は?」と聞かれて即答できる人はどれくらいいるのだろう。
みんな何を支えに日々、仕事をしたり、生きているのだろう。
と、ふと考える機会があった。

私の仕事は役所の広報なので、パブリックリレーションズを担当している。
パブリックリレーションズとは、要は情報を介したコミュニケーションのことだ。

私は住民とは直接話さない。
広報紙だとか、ホームページだとか、媒体のテキストを通じて間接的にコミュニケーションを図る。
コミュニケーションの手法は文字だけじゃない。
写真であったり、動画であったり、企画であったり、伝え方だったり、時宜や環境に応じたベストな選択肢を取る。言い換えれば、常に最大公約数的な情報の出し方を考えている。
この試行錯誤はいつになっても面白くて、わくわくする。

 


で、ふと、冒頭の問いに遭遇したとき、私の頭の中に出てきた言葉は
「役所の仕事を面白く」だった。

そして、その言葉を軸に、広報として過ごした8年を振り返ると、まぁまぁブレずにやってこれたと思える。変なポスター作ったり

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まぁその他もろもろ、割と自由に仕事をさせてもらった。
その辺のスタンスの変わらなさにびっくりして自画自賛している次第である。

でも私は本当は何がしたいのだろうと悩むことが最近多い。
住んでいる人の笑顔も見たいけど、より良いコミュニケーションのお手伝いもしたい。
自画自賛と自問自答の夜である。

バニラエア騒動における白眉

バニラエアが、車椅子の客の搭乗を拒否した件で色々とザワザワしてます。

 

自分が障害のある木島某さんの立場だと想像すると(手法はともあれ)それなりに彼の主張も分かるし、バニラエア側の気持ちも分からなくもない。

ネット上の世論を見てみても、明確な答えが出ず、答えが二分してるように思う。

それからも分かるように、これは二元論で語れる問題ではないので、これを切っ掛けに社会には多様な人がいることを認識し、新しい関係性を構築していければいいんじゃないかなぁと思っている。

 

蒸し返すわけじゃないが、木島某さんはフェイスブックに書いていた。

「腕で登ったことが問題の論点ではなく、障害を理由に搭乗を拒否されたこと」が論点だと。つまり「人権侵害」について彼は訴えたかったわけだ(彼の採った手法や、その後の経緯に関しては私は語る言葉を持ちませんが。。)。

もちろん「事前連絡ガー」とか色々意見もありますが。某さんの話はここまで。

 

で、ここから切り口を変えて、「パブリックリレーションズ的な観点」からバニラエアの対応を見ると、これが良い意味で教科書的な対応で参考になりました。

騒動後のバニラエアの対応は次第点だったと思います。

具体的に何がというと、余計な言い訳をせず、反省と、それに対する改善を具体的に示している。

特に「仮に事前連絡をしていても(今回のケースでは)搭乗を拒否していた」と言い切ったのは良かったと思います(個人的にですよ)。

攻められると、「秘書がやりましたー!」的なお茶を濁す対応をしてしまいがちです。そう考えると、今回、バニラエアは真摯な対応をしたと分析できます。

要は「ほんまかいな?」と聞き手に感じさせる対応をしていないので、その分、問題に対する真剣さが伝わります。

国会なんか見てると私はいつも「ほんまかいな?」と思ってしまいますよ。文書のこととか。

(投資家の視線も踏まえた)真剣さの差でしょう。

 

あと具体的な対応策を打ち出すスピード感(マスコミを木島氏が抱き込んだせいもあるかもしれないが)と、変にスタンスをぶらさず安全を担保した対応策の打ち出し(それしか打ち手が無かったのかもしれませんが)も良かったと思います。

これで圧力に負けて「スタッフが担ぎます!」とか言い出したら、策として下の下でした。

 

ともあれ、事実を全部さらけ出した上で謝罪するってのは本当に難しいもんです。

一応それをやっているので、今回の件はパブリックリレーションズ的に勉強になりました。

 

まぁどの立場に立っても、あまり気持ちの良いものではなかったかもしれませんが。

 

都市のデザインは障害のある人の目線でまだまだ作られてません。少しづつ和合していければと改めて思います。

 

※今回は結構想像で書いてますのでいつも以上に()が多くなっております。

公務員に大事な忖度

忖度という言葉が、国の偉い人から出て、流行語ともなりそうな勢いだ。

確かに、一地方自治体職員として感じるのは、行政の仕事は忖度が大事であるということ。

 

忖度に忖度を重ねて発言する、文書を作る、政策を作る。これがきちんとできる公務員は有能だとされる。

 

ただし、有能な公務員が、正しい公務員であるとは限らない。

忖度が上手い公務員は、また忖度によって行動を縛られる。

仕事を上手く運ぶための手段の一つであった忖度が、目的とは言わないまでも、絶対の手段となり、本質的な問題解決から遠のく。

忖度は効率的な行政「運営」のための一つの事象、事実であるが、理想の行政の形でも、目的でもない。

 

 

何が言いたいかと言うと、忖度に疲れました。

 

新宿末廣亭6月下席(6月26日)へ行ってきた話【立ち見必至】

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【教訓:出演者が豪華な新宿末廣亭には朝9時くらいから並ぶべし。】

※周りのお店にも迷惑なので、並ぶ時は気遣いを大事に列を作りましょう!

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新宿末廣亭6月下席の出演は非常に豪華だった。

昼の部は
春風亭一之輔
古今亭志ん輔
三遊亭円丈
柳家さん喬
柳屋小ゑん
柳屋喬太郎

夜の部は
柳家権太楼
入船亭扇遊
林家正雀
そしてトリの柳家小三治

オールスターで打線を組んだようなラインナップである。
誰がトリを勤めてもおかしくない。
これはどんな落語ファンでも見たくなる。
絶対に最前列でみたい。

従って私は6月26日(月)朝10時に家を出、10時20分頃から末廣亭に並ぶ算段でいた。

が、、すでに先客が20人以上。
私の読みは甘かった。

平日の朝から皆何してんだ?

暇なのか?

仕事してるんだろうか?(と、一際若い私もそう思われてたに違いない。)

※結局、寿司屋の裏っての方まで70、80人は並んでたようです(後ろのおじさん情報)。まぁどこかしら座れないことはなかったんでしょうけど、並ぶほうが確実。土日なんか正直想像つきません。

【教訓:出演者が豪華な新宿末廣亭には朝9時くらいから並ぶべし。】

 

結局、2列目真ん中の良い席を確保でき、8時間たっぷり、落語の世界に浸ることができた。
周りを見ると昼も夜も立ち見客が居て、会場の熱気がすごい。
いや、3000円で本当にいいものを見れた。

古今亭志ん輔師の高座は本当に良かったなぁ。美しい。

 

寄席はやっぱり最高。(とはいえ8時間座りっぱなしはきつい。体が不調で仕事に身が入りません)。

次は7月の渋谷落語と末廣亭中席あたりに出没予定です。

新宿末広亭6月中席のはなし

先日、仕事を午前中でふけて言って参りました。

ちょうど代演の桂文治師の時でしたか。相変わらず力強い落語でゲラゲラ笑う。

中席は空いてましたね。夜は2,3割の客の入りというところでしょうか。

チケットの取れない噺家さんと、そうでない噺家さんとの差というのは、失礼かも知れませんが歴然に出ますね。

柳亭市馬師がこちらのインタビューでも語っておりますが、たくさんの真打ちがいるこの時代です。

「真打ちという称号」が「落語」を語るのではなく、「落語」が「真打ちという称号」を語ってくれるのかもしれません。ヨカタが何を偉そうにと言われるかもしれませんが。

http://www.sankei.com/smp/life/news/170615/lif1706150033-s1.html

 

芸の希求には終わりがないのだと思います。そのある種苦闘にも似た姿を、一観客としてこれからも見続けて行きたいですね。

 

週明けは末広亭6月下席に行きます。喬太郎師、小三治師を含め、凄まじいオールスターキャストなので朝からかなり並んでいるようです。

頑張って並びたいと思います。

仮想通貨とフィンテック: 世界を変える技術としくみ 【これから私たちのお金が変わる、、、かもしれない】

 

 キンドルオーナーズライブラリーを利用していて、一番困るのが、読みたい本が見当たらないこと。
毎月毎月、結構吟味して、しょうもないクズ本を引き当てるときの絶望感たるや。

なので、最近、キンドルオーナーズライブラリーは読み捨てるものとして直感で選ぶことにしている。
はっきりいって、キンドルオーナーズライブラリーでの吟味は時間の無駄です(私見です)。

で、今回直感で選んだのは「仮想通貨とフィンテック: 世界を変える技術としくみ」。

キンドルオーナーズライブラリーは謎の苫米地さん押しをしているので、だいたいランキングのどこかでお目にかかれます。
苫米地さんはどうも謎多き人物で、私の中ではショーン・Kばりに素性の知れぬ人物として記憶されています。

まぁ彼のそんなパーソナリティはともかく、この本は結構面白いです。

アマゾンのレビューにも書いてあるとおり、最終章が面白いです。
仮想通貨の優位性(国際的な送金などの手数料、利便性など)が認知されてくると、これは一気に広まりそうだな、と。

以下は引っかかった部分のメモ。
・アップルペイの脅威。このプラットフォームにアップルマネーというアップルの仮想通貨が仮に出現すると、アップルの驚異的なシェアが現出する。

三菱東京UFJマネーは、1ポイント=1円。つまりビットコインなどと違って金額が固定化されている。つまりこれは、日銀ではない、一民間企業が、貨幣を作り出すということ。これは大変なことだ。円の法貨としての位置が揺らいでくる。

・苫米地氏は日銀は仮想通貨に乗り出すべし、という。

この部分だけでも結構面白い。
そのほかの部分も基礎知識としてすらすら読める。
変なフィルターをかけずにトライしてみたい一冊でした。

【本の評価】300円なら買ってもいい。