シコウノイッタン

読んだ本や、映画の話など、偏見だらけの話をつらつらと

新宿末廣亭12月下席へ行ってきました

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タイトルのまんまですが、なんとかかんとか都合をつけて下席へ。

新宿に着いたのは1時半ごろ。
丁度、桃月庵白酒師の「子ほめ」の途中くらいでした。

柳亭市馬師の時そばは見事だったなぁ。
情感豊かな描写が本当に凄い。
うっとり見てしまいました。

その他、小さん師、古今亭菊之丞師等々、錚々たる噺家さんたちの高座が続きましたが、この日のお目当ては隅田川馬石師。

ネタは「たらちね」でした。
いやぁかっこ良く、面白かった。
この日が恐らく年内最後の高座になりそう。

来年もゆるりと頑張ります。

正月二之席の出演者が豪華で鼻血が出そうっす。

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12月4日 神田連雀亭

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朝から電車に飛び乗って、神田にある連雀亭に行ってきました。
立川吉笑さんのまくらにもちょいちょい出てきてて、行こう行こうと思っていたのですがなかなか行けず、ようやっと行くことができました。

二つ目の落語家専門の寄席情報サイト『連獅子』 | 二つ目の落語家専門の寄席情報サイト『連獅子』


行ったのは、午前11時30分からやっているワンコイン寄席。わずか500円!
今日は
春雨や風子さん
柳亭市楽さん
春風亭柳若さんの高座。

代書屋、壺算、新作落語、たっぷりと笑わせてもらって500円は嬉しい。
とても良い日曜日の朝の使い方になりました。

またちょいちょい行こう。



「男はつらいよ」は今見ても面白い

男はつらいよ

今の20代から30代、ひょっとすると40代もあまり縁のない映画かもしれない有名映画。

ネットフリックスで配信が始まっていたので見てみた。

Netflix - 大好きな映画やドラマをオンラインで楽しもう

結論から言うと、結構面白い。
いや、かなり面白い。

 

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ここからは語弊がある表現になるかもしれませんが、、、

とにかく寅さんがKYすぎる。
妹のお見合いを下ネタの嵐で崩壊させしめ、至る所で問題行動を起こす。

これが、当時で言う「不器用な人間」だったのだろう。
悲しきかな、現代社会では「発達障害」と言われかねないKYっぷりだ。

ただ、寅さんは人の気持ちが分からないわけではない。
優しくて、でも不器用で、当時の社会でも生きづらい存在だっただけ。

それを今風の解釈をするとKYだとか、発達障害とかの言葉が浮かんでしまう自分が悲しい。(そういう意味でこの文章は自戒も含んでいる)
現代の社会は、寅さんのような人間をおおらかに包む「それ」ではもうないだろう。

だが、映画のなかには紛れもなく「それ」があって、ゆるやかでいて緊密な人のつながりがある。描かれている。

今の社会に必要とされている人のつながり。

ペーソスを感じずにはいられない、クラシックだけど今にも通ずる映画でした。


 

 

新宿末廣亭12月1日上席

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というわけで、一年くらいぶりに末廣亭に。
新宿で所用を済ませ、ついたのが二時半ころ。

三遊亭円丈師匠からでした。お元気そうで何より。テレビ番組「ノンフィクション」では、「円丈VS老い」みたいなセンセーショナルなタイトルを付けられて面白おかしく取り上げられてましたので。

さん喬師匠は「長短」
柳家禽太夫師匠は「元犬」。お若いイメージでしたが、もう52歳なんですね!
菊之丞師匠は「権助魚」。聴けて良かった!安定感。
桂南喬師匠は「浮世床
そして昼の部トリの古今亭志ん弥師匠は「八五郎出世」。

やっぱりホールや公民館よりも寄席ですね。混むのは必死ですが年末はもう一回頑張りたいですな。

夢になるといけねえ(橘蓮二)の購入を決意した話

夢になるといけねぇ

夢になるといけねぇ

表題のままです。
本屋で立ち読みをして、すぐ買おうと決意しました。

その理由は
やっぱり小三治師匠の写真にやられました。

最後に、師匠が立ったたて位置の写真があるんですが、もう言葉にならない格好良さ。

アイドルも芸能人も興味ないですし、今まで夢中になったこともないですが、70過ぎた噺家さんに同性ながら夢中になるってのは、不思議なもんです。

まぁ読めば分かる、ということで。
そのくらい力のある写真でした。

今日も脈絡のない話ですいません。

夢になるといけねえ(橘蓮二)

夢になるといけねぇ

夢になるといけねぇ

年末ですね。
今年はお仕事の勉強ばかりしていて、全く落語に触れていなかったのですが、ジリジリやっていきます。
年明けには引っ越して、末廣亭が近くなるので、楽しみです。

突然ですが、表題の本がとても欲しいです。
噺家さんの写真と言えば、橘さんなんでしょうね。
(素人なもんで、他にもいらっしゃるんでしょうが)
舞台を覆う黒がりに、噺家さんの顔が浮かぶようなあの写真。たまりません。
表紙の小三治師匠もたまりません。

私が最近思うのは、古典文化の再興の可能性です。

生きづらさすら感じる現代に、娯楽の少なかった時代の娯楽に人々の興味が収斂していく……そんな皮肉にも似た夢想を描きます。

いずれにせよ、生きづらさはこれから改善しないでしょ。これは確かです。
なので昔から叫ばれるように、いずれかの段階で、モノから質への価値観転換が行われると思います。

そんなときに人々の笑いや、談志師匠の言葉を借りれば、人々のエゴが肯定される。
そんな世の中になると、密かに期待しています。

今日も取り留めもなくなりました。すみまさん。

渥美清

志ん朝の本で「もう一席うかがいます」という本を読んでいる。

山田洋次監督との対談の中で、渥美清について語る部分がある。
寅さんは、アラサーにはなかなか遠いものがある。国民的俳優と呼ばれながら、なかなかに世代を超えられていないのは気のせいじゃないだろう。

特に今の若い子なんか、スマホでいろんなものが完結してしまうので、芸事も含め、人間の機微まで考察を掘り下げるのが難しそうな気がする。

話を戻すと、フーテンの寅さんは、まさに役者だったらしい。生き方が役者。

噺家と一緒のように感じる。

相変わらずオチがありません。