笠碁(落語)あらすじ
さらりとした友達同士の噺
笠碁、という話は華やかではないですが、ウィットに富んでいる感じがあって好きな噺です。
「あらすじ」
ある囲碁好きの男が、隠居に碁の指導を受けたとき、
「待った、は無しだ。そんなことをやっていると上達しない」
と言われる。
男は、その指導のもとに、友人である碁仇と、待ったなしの一局を打つことにした。
ところが、男は待ったをかけてしまう。
それが原因となり、口論になってしまう二人。
結局喧嘩別れになり、しばらく顔を合わせないでいたものの、
あくる日、待ったをかけた男は自分の非を認めた。
そのまま謝るのはどうも決まりが悪いものの、とりあえず碁仇の家までいくことにした。
外は雨。傘を差そうにも家に傘はない。
そこで玄関脇にあった菅笠をひょいとかぶって相手の家に向かう男。
一方、碁仇のほうも先日の喧嘩をちょいと反省。
男が前を通りかかったら、呼び止める用意でいた。
そこでお互いが結局鉢合わせ。
すったもんだしつつ結局は碁盤を囲んで仲直り。
ところが指そうとすると、碁盤の上に水がぽたぽた。
「いけね、菅笠をかぶったまんまだ」
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という噺。強いオチもないけれども、掛け合いが楽しい。
枕には、「碁がたきは、にくさもにくし、なつかしし」
碁将棋に関わる争いは、すぐに仲直りし、喧嘩すればするほど仲良くなる、といった話が振られるようです。