シコウノイッタン

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バニラエア騒動における白眉

バニラエアが、車椅子の客の搭乗を拒否した件で色々とザワザワしてます。

 

自分が障害のある木島某さんの立場だと想像すると(手法はともあれ)それなりに彼の主張も分かるし、バニラエア側の気持ちも分からなくもない。

ネット上の世論を見てみても、明確な答えが出ず、答えが二分してるように思う。

それからも分かるように、これは二元論で語れる問題ではないので、これを切っ掛けに社会には多様な人がいることを認識し、新しい関係性を構築していければいいんじゃないかなぁと思っている。

 

蒸し返すわけじゃないが、木島某さんはフェイスブックに書いていた。

「腕で登ったことが問題の論点ではなく、障害を理由に搭乗を拒否されたこと」が論点だと。つまり「人権侵害」について彼は訴えたかったわけだ(彼の採った手法や、その後の経緯に関しては私は語る言葉を持ちませんが。。)。

もちろん「事前連絡ガー」とか色々意見もありますが。某さんの話はここまで。

 

で、ここから切り口を変えて、「パブリックリレーションズ的な観点」からバニラエアの対応を見ると、これが良い意味で教科書的な対応で参考になりました。

騒動後のバニラエアの対応は次第点だったと思います。

具体的に何がというと、余計な言い訳をせず、反省と、それに対する改善を具体的に示している。

特に「仮に事前連絡をしていても(今回のケースでは)搭乗を拒否していた」と言い切ったのは良かったと思います(個人的にですよ)。

攻められると、「秘書がやりましたー!」的なお茶を濁す対応をしてしまいがちです。そう考えると、今回、バニラエアは真摯な対応をしたと分析できます。

要は「ほんまかいな?」と聞き手に感じさせる対応をしていないので、その分、問題に対する真剣さが伝わります。

国会なんか見てると私はいつも「ほんまかいな?」と思ってしまいますよ。文書のこととか。

(投資家の視線も踏まえた)真剣さの差でしょう。

 

あと具体的な対応策を打ち出すスピード感(マスコミを木島氏が抱き込んだせいもあるかもしれないが)と、変にスタンスをぶらさず安全を担保した対応策の打ち出し(それしか打ち手が無かったのかもしれませんが)も良かったと思います。

これで圧力に負けて「スタッフが担ぎます!」とか言い出したら、策として下の下でした。

 

ともあれ、事実を全部さらけ出した上で謝罪するってのは本当に難しいもんです。

一応それをやっているので、今回の件はパブリックリレーションズ的に勉強になりました。

 

まぁどの立場に立っても、あまり気持ちの良いものではなかったかもしれませんが。

 

都市のデザインは障害のある人の目線でまだまだ作られてません。少しづつ和合していければと改めて思います。

 

※今回は結構想像で書いてますのでいつも以上に()が多くなっております。