【やっぱり謎対応が多いので最新の動向だけ追記しました】
かつて吉祥寺にあった「バウスシアター」でよく映画を見た。
ほどよいサイズ感(個人的にとくに50席くらいのシアター3が好きだった)と、作品のチョイス、そしてメンズデーの設定が嬉しくて、月2くらいのペースで通ったものだった。
バウスシアターの閉館以降は、なんとなく映画に対する熱が冷め、映画館で映画を見ることはめっきりなくなった。というか映画自体見なくなった。
Hulu、ネットフリックス、アマゾンプライムビデオなど、数々のストリーミングサービスと契約しているが、まず映画は見ない。
途中で集中が切れたり、2時間の確保ができなくて見きれないことが多くなった。
その辺りを考えると、映画館は「人を映画に誘う舞台装置」であって、(その人にしっくりくる)良い舞台装置がないと映画はなかなか成立しないのだなぁとしみじみ感じる。
私だけかもしれないが。
そんな悲しみの吉祥寺に新しい映画館ができるという話を、2017年の初頭くらいに聞いた。
名前は「ココロヲ・動かす・映画館 ◯」。なんとも不思議な名前だ。
そして、私は、バウスシアターの消えた悲しみを埋めてくれるかもしれないこの映画館をとても楽しみにしていた。
残念なくらいに空気が読めない
ところが、度重なる開館延期(記憶に頼るが4月オープン予定→GWオープン予定→8月末オープン予定※延期決定)と、どうにも難のあるコミュニケーション手法で、評判が芳しくない。
なかでも、はっきりしているのが、SNSの利用に於いて、まったく空気が読めない(大きな出来事に関してはネットで検索すればすぐに出てくる)。
ちょっと具体例を挙げると……
・ポストに対して、リプライがない。
・特に手厳しい意見に対してはスルーを徹底している。(この映画館は今時らしくクラウドファンディングで資金調達をしており、その出資者たちが特に厳しい批判をしている様子が伺える)
・前回のポストで宣言したことがすぐに覆る。
・謝罪のポストをしたかと思いきや、次のポストは宣伝だったりする。
FB等で一連の流れを見ていると、誠実さを欠いた対応と思われかねないケースが散見される。
そのせいか、この「ココロヲ・動かす・映画館 ◯」でツイッター検索すると、定点観測を続ける(やや批判的な論調)人も見つかる。
本来であれば、これは期待の裏返しであるし、こうした言葉に真摯に答えるべきだと思うのだが、館はスルーを続けているようだ。これではヤキモキする。期待が翻って憎悪の連鎖になってしまう。
一時期、この映画館で「広報・企画」のボランティアを募集していた。この綱渡り的なコミュニケーションにヒヤヒヤしていた私は(一応PRプランナーなので)協力しようか、とも考えたが、結果的にやめた。
そもそも「広報・企画」という中枢をボランティアで動かそうという考え方に賛同できなかったからだ。言ってしまえば、ボランティアに対する「やりがい搾取」の臭いを感じた。
と、感じてやっと、「私が勝手にこの映画館にバウスシアターの影を重ねていた」ことに気づいた。
なんだかダサいJ-POPの歌詞みたいだが、そんな人、たくさん居るに違いない。
映画は、映画館と渾然一体となったとき、真に豊かな鑑賞経験を与えてくれる。
私にとってバウスシアターはそんな映画館であった。
どうしても期待値があがってしまう部分はあるが「ココロヲ・動かす・映画館 ◯」もそんな映画館になって欲しいなぁと思いつつ、なんとなく長続きしなそうな気もしている。
(想像に過ぎないが、長引く工事で、損益分岐点をもうかなり下回ってるのではないだろうか)
【8/22追記】
8月20日に、オープン延期のお知らせを出されている。」
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そして、8月22日には楽器演奏スタッフ?を募集されている。
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舌の根も乾かぬうちに、この切り替えは。。。やはり、ちょっと、いや圧倒的にヘンである。