仕事柄、まちづくりとか、コミュニティビジネスとか、そういうものに関わっている人とお話する機会が結構あります。
その中で、たまに「イノベーション起こそうよ」みたいな軽口を叩く人がいるんですが、そういう人は苦手です。
その発言の時点で、「イノベーションを起こすこと」自体が目的化していると思いますし、っていうか、そんなんでイノベーションが起きたら何も苦労せんわ、という感じです。何者かになりたいんですかね。そういう人は。
私はそういう人のことを影で「イノベーション起こしたいマン」と蔑んでいます。
そこからの亜種で「セミナーばっか行って良い学びになりましたってフェイスブックに書くけど何もしないマン」もいます。
正直、まちづくりの話に限って言うならば、自治体の人間がしっかりして、住民もしっかりすれば、別にイノベーションなんか要らないと思っています(もちろんそれが難しいわけで)。
それにイノベーションとかっていうけど、一般の人ってあんまり興味がないと思うんですよね。中には大事なことも確かにあるのだけど。
それを的確にリンク先が表していたので、一応引用します。
橋本:異業種交流会で、大勢で集まって俺たちでイノベーション起こそうぜ、みたいな会があるじゃないですか。多分参加してる人そんなに楽しくないですよね。一生懸命名刺配るけど。
佐々木:イノベーションって何なんですか?
橋本:ほとんど誰もわからないんじゃないですか? そもそもなんでイノベーション起こさなきゃいけないんですかね。イノベーションって、不安を解消するとか、社会課題を解決するっていう説明をする人が多いけど、お前らが負の話を語り始めるから潔癖になって生きづらくなっていくんだぞと言いたい。小さい負を見つけて持ちだすな。このままで十分幸せなんだぞと。
結構、的を射ていて、イノベーション至上主義になると、社会とか生き方に対して鷹揚になりづらくなるんですね。
だから聞いてもいないのに、イノベーションとか、それに通じる内容の話をし始める人は警戒しています。
頑張るところ、手を入れるところはもっと足元にあるはず。
了